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愛犬が他の犬に噛まれたときの対処法|応急処置と受診の流れを解説
2026.01.20犬
愛犬が他の犬に噛まれる—そのようなトラブルはドッグランや散歩中、同居犬同士のケンカなど、実は身近な場面で起こり得ます。
突然の出来事に直面すると、飼い主様はパニックになり冷静に判断できなくなることも少なくありません。しかし、噛まれた直後の対応がその後の回復や感染リスクに大きく影響します。
今回は、飼い主様がすぐにできる応急処置と、動物病院を受診する際に必要な準備について詳しく解説します。

■目次
1.犬に噛まれたときの応急処置
2.相手の犬のワクチン接種歴を確認する重要性
3.傷の深さや場所によるリスクの違い
4.動物病院での診療の流れと永原動物病院の対応
5.まとめ
犬に噛まれたときの応急処置
噛まれた直後は慌ててしまいがちですが、順を追って行動することが大切です。まずは落ち着いて、次のような手順を確認していきましょう。
1. 安全の確保
相手の犬をしっかり引き離し、再度噛まれることを防ぎます。周囲に他の犬がいる場合も注意が必要です。
2. 傷口の確認
出血の有無や、傷の深さ・場所をざっと観察します。見た目が小さくても油断は禁物です。
3. 流水で洗浄
泥や唾液をできる範囲で洗い流します。水道水で十分ですが、強い消毒液はかえって刺激になることがあるため避けましょう。
4.止血
清潔なガーゼやタオルで傷口を軽く圧迫し、出血を抑えます。
5. 病院に連絡・受診準備
応急処置が済んだら、できるだけ早く動物病院に相談してください。あらかじめ「いつ・どこで・どのように噛まれたか」を伝えておくと、診療がスムーズになります。
応急処置はあくまで一時的な対応であり、本格的な治療には動物病院での診察が欠かせません。処置が一段落したらすぐに動物病院を受診してください。
相手の犬のワクチン接種歴を確認する重要性
噛み傷への対応でとても大切なのが相手の犬のワクチン接種歴です。感染症の危険性を把握するうえで欠かせない情報となります。
・狂犬病ワクチン
法律で義務付けられている重要なワクチンです。不明な場合や未接種の可能性がある場合は特に注意が必要です。
・混合ワクチン(パルボ・ジステンパーなど)
これらを受けていない犬に噛まれると、感染症のリスクが残ります。
さらに、ご自身の犬のワクチン接種状況も治療方針を決める際に大きく影響します。接種をきちんと受けていればリスクは減りますが、未接種や接種から長い時間が経っている場合は注意が必要です。
ドッグランや散歩中の見知らぬ犬、野良犬、同居犬など、噛まれるシチュエーションはさまざまです。ワクチン歴が不明な犬に噛まれた場合は、病院側も判断が難しいことがあります。受診時には、分かる範囲で構いませんので、できるだけ情報をお持ちいただけると診療がスムーズになります。
傷の深さや場所によるリスクの違い
噛まれた傷は、見た目だけでは安全かどうか判断できません。同じように見えても、深さや場所によって危険性が大きく異なることがあります。
<浅い傷>
犬の唾液には細菌が含まれており、小さな傷に見えてもそこから感染が広がるおそれがあります。
<深い傷や穴が開いた傷>
筋肉や血管、神経にまでダメージが及ぶことがあり、放置すると重い合併症につながることもあります。特に深い傷は、見た目以上に緊急性が高いケースも少なくありません。
<顔・首・関節まわり>
出血が多くなりやすく、神経や大きな血管を傷つけるおそれがあります。関節付近では動かすたびに状態が悪化することもあり、特に注意が必要です。
「浅いから大丈夫」と自己判断してしまうと、思わぬトラブルを見逃してしまうことがあります。安心のためには、どのような傷でも一度は動物病院で診察を受けることが大切です。私たちも飼い主様と一緒に状況を確認しながら、その子に合った治療を考えていきますので、迷わずご相談ください。
動物病院での診療の流れと永原動物病院の対応
病院に到着したら、まずは落ち着いてスタッフに状況をお伝えください。診療は次のような流れで進んでいきます。
▼問診
「いつ・どこで・どの犬に噛まれたのか」「相手犬やご自身の犬のワクチン接種歴」などを確認します。
▼検査・処置
傷口を丁寧に洗浄・消毒し、必要に応じて縫合を行います。そのうえで抗生剤や痛み止めを使い、感染や痛みを抑えていきます。
▼追加対応
状況によっては、狂犬病ワクチンの追加接種や抗体検査を行うこともあります。今後の感染症リスクを最小限にするための大切な処置です。
永原動物病院では、診察や処置の際「今どんなことをしているのか」「どういう理由でこの治療を選んでいるのか」を丁寧にご説明し、飼い主様の不安が残らないように心がけています。
まとめ
愛犬が他の犬に噛まれるトラブルは、ドッグランや散歩中、同居犬同士のやり取りなど、日常の中で誰にでも起こり得ます。大切なのは「正しい初期対応」と「できるだけ早めの受診」です。
また、日頃からかかりつけ医として信頼できる相談先を持つことで、持病やこれまでの治療歴、ワクチンの状況を把握したうえで、より迅速で的確な対応につながります。
永原動物病院では、緊急処置からその後のケアまで一貫して行い、飼い主様と一緒にその子にとって最適な治療方針を考えていきます。「もしものとき」はもちろん、日常の健康管理も含めて、どうぞ安心してご相談ください。
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この記事を書いた人
- 永原動物病院 院長
- 永原 未悠(ながはら みゆ)
飼い主様へのインフォームドコンセントや、信頼関係を大切にしています。大事な予防も含め、疾患(病気)への治療や方針について話し合い、飼い主様と一緒に進めてまいりたいと思います。