コラム
COLUMN
犬や猫の災害対策ガイド|防災グッズや避難の備えをわかりやすく解説
2026.08.17犬・猫
令和8年熊本地震により被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。
被災された皆様と動物たちの安全が確保され、一日も早く穏やかな日常を取り戻せることを心よりお祈り申し上げます。
被災された方々や動物たちの状況を思うとともに、私たち自身も、日頃の備えについて改めて考えておきたいところです。
地震や台風、大雨などの自然災害は、いつ身近で起こるかわかりません。
災害時に愛犬や愛猫と安全に避難するためには、飼い主様自身の防災対策とあわせて、フードや薬、避難用品などを準備しておくことが重要です。
普段から必要なものをそろえたり、避難方法を確認したりしておくことで、いざというときにも行動しやすくなります。
そこで今回は、岡山市南区の地域特性も踏まえながら、災害に備えて準備しておきたい防災グッズや避難時のポイントについて解説します。

■目次
1.岡山市南区で意識したい災害リスク|地域の特性に合わせた備えが大切
2.普段から準備しておきたい防災グッズと備蓄
3.避難時に備えてケージトレーニングをしておきましょう
4.災害が起きたらどうする?同行避難と避難所での過ごし方
5.持病のある犬や猫は特に注意|災害時の健康管理のポイント
6.まとめ
岡山市南区で意識したい災害リスク|地域の特性に合わせた備えが大切
岡山市南区には海に近い地域や干拓地・埋立地が多く、場所によっては大雨による浸水や津波に加え、地震時の液状化リスクも考慮して備えておきたい地域です。
もちろん、災害は水害だけではありません。地震による建物の倒壊や停電、台風による被害など、複数の災害を想定して準備しておくことが重要です。
そのため、日頃からお住まいの地域のハザードマップを確認し、避難場所や避難経路を把握しておきましょう。実際に愛犬や愛猫を連れて避難することを想定しながら歩いてみると、坂道や道路状況など気づく点もあります。
また、災害時に家族が別々の場所にいる可能性もあるため、集合場所や連絡方法について話し合っておくことも大切です。
このように地域の特性を知り、できる準備を少しずつ進めることが、愛犬・愛猫を守ることにつながります。
普段から準備しておきたい防災グッズと備蓄
災害時には物流が止まり、必要な物資がすぐに届かない場合があります。そのため、愛犬や愛猫の防災グッズも普段から備蓄しておくことが大切です。
目安として、1週間分の備蓄を準備しておくと安心でしょう。
準備しておきたいものは以下のとおりです。
・普段食べ慣れているフード
・飲み水
・食器
・首輪・リード(犬)
・キャリーケースやケージ
・トイレ用品・猫砂
・排泄物を処理する袋
・タオルや毛布
・お気に入りのおもちゃ
さらに、持病がある犬や猫では、薬や療法食も忘れずに備えておきましょう。災害時には動物病院への通院が難しくなる場合もあるため、薬の残量を定期的に確認しながら、余裕を持って受診する習慣をつけることも大切です。
また、万が一に備えて、健康診断の結果やワクチン接種歴、服用している薬の内容などをまとめておくことをおすすめします。スマートフォンに写真を保存したり、紙でも保管したりすると、避難先や別の動物病院を受診する際に役立つ場合があります。
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避難時に備えてケージトレーニングをしておきましょう
災害時には、避難所や避難先で安全に過ごすため、キャリーケースやケージの中で過ごす時間が長くなることがあります。
しかし、普段から慣れていない犬や猫では、急にケージへ入れられることで強いストレスを感じたり、スムーズに避難できなくなったりすることもあります。
そのため、日頃からキャリーケースやケージを「安心して過ごせる場所」と感じられるように慣らしておきましょう。
例えば、ケージの中で食事を与えたり、お気に入りのおもちゃを入れたりしながら、無理なく練習を続ける方法がおすすめです。扉を開けたまま自由に出入りできるようにすることも、安心感につながります。
また、キャリーケースやケージに慣れさせるトレーニングは、災害時だけでなく、通院や旅行などにも役立ちます。
「なかなか入ってくれない」「怖がってしまう」など、不安がある場合は、かかりつけの動物病院へ相談してみましょう。
災害が起きたらどうする?同行避難と避難所での過ごし方
災害が発生した際は、まず飼い主様ご自身の安全を確保しましょう。避難する際は、愛犬や愛猫も一緒に連れて避難することが大切です。このような避難を「同行避難」といいます。
なお、同行避難とは、犬や猫と一緒に避難所へ向かうことを指します。一方で、避難所で犬や猫と同じ場所で生活することを「同伴避難」といいます。
同行避難ができても、必ずしも同伴避難ができるとは限りません。犬や猫の受け入れ方法や飼育場所は、自治体や避難施設によって異なるため、事前にお住まいの自治体へ確認しておくことが大切です。
避難所ではリードやキャリーから出さないことや、排泄物を適切に処理すること、脱走防止や衛生管理に配慮することなども求められます。
また、岡山県には災害時に犬や猫の救護活動を行う体制がありますが、実際の支援内容や対応は災害の状況によって異なります。災害時の情報は自治体などの公的機関から発信される内容を確認しましょう。
持病のある犬や猫は特に注意|災害時の健康管理のポイント
心臓病や腎臓病、糖尿病などの慢性的な病気がある犬や猫では、災害への備えがさらに重要になります。
前述したように、災害時には薬や療法食がすぐに手に入らない場合もあるため、日頃から余裕を持って管理しておきましょう。
さらに、病名や治療内容、服用している薬、食事の内容、アレルギーの有無などを記録しておくと、万が一、普段とは別の動物病院を受診する際にも役立つことがあります。
なお、当院では飼い主様との対話を大切にしながら、それぞれの犬や猫に合った治療方針を一緒に考えています。
災害時の備えや薬の管理、キャリーケースやケージトレーニングなどについて不安がありましたら、普段の診察時にもお気軽にご相談ください。
まとめ
災害への備えは、特別なことではありません。日頃から少しずつ準備を積み重ねることで、いざという時に落ち着いて行動しやすくなります。
防災グッズや1週間分の備蓄だけでなく、避難場所の確認やケージトレーニング、持病の管理も欠かせない備えのひとつです。特に岡山市南区では、水害や津波を含めた複数の災害を想定し、地域の特性に合わせた準備を心がけましょう。
犬や猫も家族の一員だからこそ、人と同じように防災について考えておくことが大切です。
当院では日頃の健康管理だけでなく、持病のある犬や猫の災害時の備えや薬の管理、ケージトレーニングに関するご相談も承っています。不安なことがありましたら、お気軽にご相談ください。
岡山県岡山市を中心に地域のホームドクターとして診療を行う
永原動物病院
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この記事を書いた人
- 永原動物病院 院長
- 永原 未悠(ながはら みゆ)
飼い主様へのインフォームドコンセントや、信頼関係を大切にしています。大事な予防も含め、疾患(病気)への治療や方針について話し合い、飼い主様と一緒に進めてまいりたいと思います。