コラム
COLUMN
犬や猫にとって中毒症状が出る食べ物と、食べてしまったときの対処法
2023.12.05犬・猫
好奇心旺盛なペットたちは、時として毒となるようなものを食べてしまうことがあります。たとえ人間にとっては無害でも、犬や猫が食べると中毒を起こすような食べ物も数多く存在するため、注意が必要です。
この記事では、犬や猫に中毒を起こす食べ物や、それらが引き起こす中毒症状についてご紹介します。また、ペットがこれらの毒物を食べてしまった際の対処法や、予防方法についても解説します。
■目次
1.中毒症状が出る食べ物
2.食べてしまった際の対処法
3.予防方法
4.まとめ
中毒症状が出る食べ物
犬や猫に中毒症状を引き起こす代表的な食べ物には、下記のようなものが挙げられます。
・ねぎ類(玉ねぎ、ニンニクなど)
・チョコレート
・カフェイン
・ブドウ
・レーズン
・キシリトール
これらの食べ物を誤って食べた場合、嘔吐や下痢、元気消失、食欲低下などの症状が現れます。また食べたものによっては、血尿、貧血、異常興奮、低血糖、肝不全、腎不全など、命に関わる状況に陥ることもあり、注意が必要です。
ねぎ類では、ねぎが入っている料理の汁などでも中毒症状を起こすため注意しましょう。
さらに、観葉植物による中毒も報告されています。中でもユリ科の植物は、ごく少量摂取した場合でも命の危機に晒されることがあるため、十分注意する必要があります。
食べてしまった際の対処法
ペットが中毒物質を食べてしまったときや、食べたことが疑われる場合、たとえ少量でもすぐに動物病院に相談しましょう。中毒症状を起こす量には個体差があり、少し口にしただけで体調を崩してしまうこともあるので、油断は禁物です。
可能であれば、ペットが食べたものの量や種類、摂取してからの時間を記録し、動物病院に伝えましょう。また商品のパッケージなどがあれば、動物病院に持参するとよいでしょう。
自宅での対処法は、獣医師の指示に従って行うことが基本です。無理に嘔吐をさせるなどの自己判断は避けましょう。
予防方法
ペットが中毒物質を摂取する事故を防ぐためには、普段からの対策が大切です。
食べると危険なものや植物をペットの届くところに置かない、キッチンなど危険なものがたくさんある場所には入れないようにする、などです。
届かないだろう、と思っても、何かの拍子に落ちてしまったり、ジャンプしたり椅子に登ったりすることで届いてしまう、ということもあるため注意が必要です。
そのため、ゴミを漁らないようにゴミ箱には蓋をする、食品は棚や引き出しにロックをかけて保管する、などの対策を取りましょう。
どのような食品がペットにとって有害になるのかを知っておくことも、もちろん重要です。
しかし、未知の中毒物質が存在する可能性も考えられるため、基本的には人間の食べ物はペットに与えないことがおすすめです。
まとめ
犬や猫にとって安全な環境を保つためには、有害な食べ物や植物を適切に管理することが重要です。もしもペットが中毒物質を食べてしまった場合、すぐに動物病院に連絡し、必要な処置を行いましょう。
予防を徹底し、万が一の際には適切な対処を取ることが、愛するペットの健康と安全を守る鍵となります。
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この記事を書いた人
- 永原動物病院 院長
- 永原 未悠(ながはら みゆ)
飼い主様へのインフォームドコンセントや、信頼関係を大切にしています。大事な予防も含め、疾患(病気)への治療や方針について話し合い、飼い主様と一緒に進めてまいりたいと思います。
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